物理学ミニマム(素粒子論)

注0.14
場の理論ではなく、粒子の分類学として。

ただ、私はニュートリノは質量ゼロだと教えられて育った。
しかし、そうではなかったという。
ここでは、その話題にあまりふれられない。

それから、以下で「事実」と書くのは、たいてい「事実と思われている」である。
毎回そう書くのはしんどそうなので(たぶん)書かない。

なお、このブログは私の頭の中を整理するためのものであり、
整理が必要ということは、とっちらかっているということであり、
したがって、予告なく頻繁に書き換えることになるので悪しからず。

事実11.1
相互作用には次の4つがある。
強い相互作用
・電磁相互作用
弱い相互作用
・重力相互作用
それらの「力」を強い力、電磁力、弱い力、重力などという。
ネーミング力に疑問がわくが、しかたがない。

注11.2 典型的なもの
たとえば、「猫の平均寿命は15年くらい」と言われれば普通なっとくできる。
「猫の」が聞き取れなくても、人間の話だと思う人はいないだろう。
一方、「平均寿命は15分」と言われた場合、猫の話だと思う人はいないはずだ。
それは、スケールが違うからだ。
15分とは中性子の寿命である。(単独の中性子は15分くらいで壊れる。)
一方、\Delta^{+ +} という粒子の寿命は 10^{-23} 秒くらいだそうである。
中性子\Delta^{+ +} の違いは、「人間と猫」や「猫と中性子」の違いをはるかに超える。
したがって、たぶん「違う仕組みがある」と思うのが自然だろう。
このように分類されたのが4つの相互作用である。
力の到達距離もかなり違って、弱い力 < 強い力 < 電磁力 = 重力 = ∞ である。
天体の運行に関係するのは長距離に到達する重力だけである。
電磁力も同じ到達力を持つが、普通の物質では電荷が正負釣り合っているので、
実際には問題にならない。

なお、この節では、重力は扱わない。

注11.3 相互作用
ちなみに、「壊れる(崩壊する)」のも相互作用の結果である。
相互作用とは、「できごと」のすべてである。
普通の素粒子論では「ファイマンダイアグラムで描けるもの」のこととも言える。


あとちょっとだけど、ここで長めの休憩。


参考書:
クォークレプトン  ハルツェン、マーチン
(個人的には、びっくりするくらいいい本だと思う。でも、古い?)