モデル圏3
定義
のコファイブラントな対象を集めた部分圏
のファイブラントな対象を集めた部分圏
のコファイブラントかつファイブラントな対象を集めた部分圏
で「射を右ホモトピーで分類したクラス」を射とする圏
で「射を左ホモトピーで分類したクラス」を射とする圏
で「射をホモトピーで分類したクラス」を射とする圏
定義
を のよう分解してコファイブラント を作り、
自明なファイブレーション を定義する。
を のように分解してファイブラント を作り、
自明なコファイブレーション を定義する。
補題
に対して、下図を可換にする が存在する。
この は左ホモトピーあるいは右ホモトピー同値な範囲で に依存して決まる。
がファイブラントなら は左ホモトピーあるいは右ホモトピー同値な範囲で
の左ホモトピークラスに依存して決まる。
また は が弱同値のとき、そのときに限り、弱同値である。
コメント
とすれば、 。
射 、 の合成について考えれば、 。
よって は、対象を 、 射を のように移す
関手 と考えることができる。
補題
に対して、下図を可換にする が存在する。
この は左ホモトピーあるいは右ホモトピー同値な範囲で に依存して決まる。
がコファイブラントなら は左ホモトピーあるいは右ホモトピー同値な範囲で
の右ホモトピークラスに依存して決まる。
また は が弱同値のとき、そのときに限り、弱同値である。
コメント
とすれば、 。
射 、 の合成について考えれば、 。
よって は、対象を 、 射を のように移す
関手 と考えることができる。
補題
関手 を に制限すると、関手 が誘導される。
関手 を に制限すると、関手 が誘導される。
定義 ホモトピー圏
は、モデル圏 と同じ対象を持ち、射を以下のようにするものである。
コメント
結局、 という関手を得たことになる。
ちなみに、上で と を入れ替えても同じものになると証明できるそうである。
命題
を の射とすると、 は、 が弱同値のとき、
そのときに限り、 における同型射になる。
を の射とすると、射 があって、
と書ける。
命題
と が なる関手で が自然変換とすると、
は と の自然変換でもある。
補題
で の弱同値が の同型に移されるとする。
このとき、 か なら、 である。
命題
がコファイブラントで がファイブラントとする。
このとき、 は全射であり、
全単射 を誘導する。
定義 局所化
圏 の射の集合 について、関手 が次の条件を満たすとき、
は についての の局所化という。
(1) のとき、 は同型。
(2) (ただし、弱同値射を同型射にうつすとする)に対し、
が可換になるような が唯一つある。
定理
は、弱同値の射の集合についての の局所化である。
元ネタ:Homotopy theories and model categories W.G. Dwyer and J. Spalinski