モデル圏4
加群の圏を と書く。
定義 鎖複体の圏
対象 :加群の集まり 。
ただし、この加群間には境界写像 がある。
境界写像は を満たす。
射 : 加群の準同型 の集まり。
を満たす。
定義 ホモロジー関手
に対し
輪体加群 :
境界加群 :
ホモロジー関手 :
のとき、非輪状(acyclic)という。
定義 射影加群
加群 が次の3つの条件を満たす(3つは同値)とき、射影加群という。
(1) は自由加群の直和要素。
(2) エピな は右逆射を持つ。
(3) が全射のとき も全射。
定理
以下のように弱同値、コファイブレーション、ファイブレーションを定義をすれば
はモデル圏である。
(1)弱同値 : が誘導する が同型。
(2)コファイブレーション: が単射で
( は射影加群)。
(3)ファイブレーション : が全射。
定義
を位相空間の圏とする。
定義 弱ホモトピー同値
が誘導する が
で全単射であり、 で同型のとき、 を弱ホモトピー同値という。
Serreファイブレーション
が (ただし、 はCW複体)に対し
RLPを持つとき、 はSerreファイブレーションという。
命題
以下のように弱同値、コファイブレーション、ファイブレーションを定義をすれば
はモデル圏である。
(1)弱同値 : 弱ホモトピー同値
(2)ファイブレーション : Serreファイブレーション
(3)コファイブレーション : 自明なファイブレーションに対してLLPを持つ射
元ネタ:Homotopy theories and model categories W.G. Dwyer and J. Spalinski