圏論初級徒然3
定義 ローカルに小さい圏
対象間の射の集合が小さいとき、その圏はローカルに小さいという。
(あるいは、「局所的に小さい」とか「局所小」とか?
マックレーン(日本語版)には「小さいhom集合を持つ圏」とある。まんまである。)
定義 表現
ローカルに小さい圏 から への関手 が に依る関手に
自然同型なら、 は表現可能、 によって表現される、という。
特に、
or
のとき、これを の表現という。
米田の補題
ローカルに小さい圏 と関手 に対し、
集合としての全単射
がある。
また、この対応は、、 について自然である。
補題の「自然」とは、この対応の両辺を2つ関手()の
対象関数を [tex:
なっているということである。
(縦の矢印はそれぞれの関手の射関数で射をうつしたもの。)
それで、米田関手(米田埋め込み)を定義すると、その関手をもう少し
見やすく書ける。
最近気がついたが、Riehl先生の関手の表示法はわかりやすいかもしれない。
米田関手 の定義を書くと次のよう。
定義 米田関手
(ハテナの(私の?)ミニlatex能力では、「要素の変換」を表す後ろに
縦棒のついた矢印が書けない。ので、短い矢印で代用している。)
その双対を書くと次のよう。
さて、米田埋め込みを使うと、米田の補題の左の関手は次のように書ける。
[tex:\begin{array}&C\hspace{3}\times\hspace{3}Set^C\hspace{21}&\longrightarrow ^{Set^C(y(-),\hspace{3}-)}&Set&\\\vspace{10}&&&&\\&&&&\\\vspace{10}&&&&\\&
もう1つの関手は
[tex:\begin{array}&C\hspace{3}\times\hspace{3}Set^C\hspace{45}&\longrightarrow ^{e^v}&\hspace{45}Set&\\\vspace{10}&&&&\\&&&&\\\vspace{10}&&&&\\&
なお、米田埋め込みは充満忠実な関手である。
元ネタ:Emily Riehl : Category theory in context